INTERVIEW
支持され続けるローカルメディアであるために
報道部深田 恵衣/2019年4月入社
入社動機を教えてください―
知らない世界を教えてくれるマスコミの人たちに小学生の時から憧れていました。小学生の時に、骨髄ドナーを体験した高知新聞記者の連載を読み、これまで他人事だった骨髄バンクを急に身近で差し迫ったものに感じました。この経験から、記者をするなら地元の人の生活に密接に関わる地方で、との思いが強まり高知新聞社を志望しました。
現在の仕事について教えてください―
記者の登竜門「警察担当」として、事件や事故、火事などの取材に奔走しています。事案が発生すると現場に急行し、写真撮影をしたり、周辺の人に聞き込みをしたり。知識や勘を総動員し、記事執筆に必要な情報を集めます。突発的な事案に限らず、日々取材をする中で最近の傾向を見つけて記事にするほか、啓発イベントの取材などに出向くこともあります。警察・消防ネタ以外でも「書いて伝えたい」という思いがあれば、1年目から幅広い内容を自由に取材することができます。時には、タピオカや珍しいタケノコの話題でゆる~くいくことも。
仕事で大切にしていること―
「取材して報じる意味を常に考える」ことを大切にしています。時には、他人に踏み入ってほしくない部分にも立ち入って物事を突き詰めなければなりません。この取材が社会のどんな部分にどう必要で、記事にすることでどんな意味や影響があるのか。自分の中で考えをまとめた上で取材するよう心がけています。 印象に残っているのは、新型コロナウイルス感染拡大により経済的な影響を受けたシングルマザーの取材です。離婚に至った背景や年収などかなり細かいことを聞き、自分でもこんなことを聞いていいのかと不安になりましたが、「もっと苦労しゆう人らあの役に立てたら」と、協力してくれました。掲載後、記事を見た人から「記事を読んでこんな境遇の人もおると知った」といった感想をいただき、取材への理解と協力をしていただいた女性には感謝の気持ちでいっぱいになりました。記事を書くと、いい反応も悪い反応もすぐに返ってきます。自分の書いた記事が、少しでも誰かの役に立つ瞬間があれば、大変うれしく思います。
あとは、仕事をする上で体調管理は非常に大切にしています。事件や災害などで先のスケジュールが読めないという面もあるため、いつ何があっても元気に飛び出していけるよう心身の健康には気を遣っています。体力に自信はありませんが、今のところ何とかなっています。
休日やオフの過ごし方は?―
車で遠出をすることが多いです。行く先々でおいしい食べ物や文化の違いを楽しんでいます。都合が合えば、同僚とラフティングやキャニオニング、グランピングなどに挑戦しています。自然と戯れる遊びが山ほどあるのは、高知ならではですね。仲良くなった取材先の人に遊びに連れて行ってもらうこともあります。地域の伝統的な祭りを見に行ったり、自転車競技を体験したり。休みの翌日はいつも筋肉痛に苦しんでいます。
SCHEDULEある一日のスケジュール
- 警察署に直接向かう、新聞を読む
- 副署長にあいさつ、事件や事故
が起きていないか確認 - 取材(交通イベント)
- 夕刊用に原稿執筆
- 気になる店にご飯を食べに行く
- 取材(最近の消防出動の傾向
について) - 取材内容まとめ、次回取材
アポとり - 警察署で1日の情報収集
- 退社
職場紹介
編集局は、日々の取材、出稿を担う「報道センター」と紙面制作を担う「編集センター」に大きく分けられます。報道センターは報道部をはじめ、学芸部、運動部、地域報道部の4部からなり、主に外勤の記者で構成されています。事件、事故はもちろん、政治、経済、芸能、スポーツ、教育、医療など、私たちの日々の生活にかかわる幅広い分野が取材対象となります。各部署の記者たちが確かで分かりやすく「高知のいま」を伝えようと日々奮闘しています。
読者目線に立ち、より分かりやすく―。それが記者の腕の見せどころ。先輩記者であるデスクと二人三脚で記事を完成させていきます。
新人記者がまず配属されることの多い報道部では、年齢も経験分野もさまざまな記者たちが多く配属されています。自由闊達に議論し連携しながら、日々のニュースを追いかけています。
学芸部では、趣味嗜好の世界やくらしにまつわる情報を紹介しており、その内容は多岐にわたります。
運動部では、中学高校をはじめとするアマチュアスポーツや、高知ユナイテッドSC、高知ファイティングドックスなどの地域スポーツに密着しています。
高知新聞の最大の強みは県内各地から発信されるニュースの充実です。高知市以外の12拠点で活躍する記者は、あらゆるニュースに対応するオールラウンドの能力が求められます。地域報道部はその司令塔的な役割を担っています。