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学生の皆さんへ、
不透明な時代だからこそ、
「魅力的な人間」を目標に
不確実、先行き不透明…。いつの時代にも評論家は就活生の不安をあおるような物言いをします。人気企業のランキングを見ると、私が大学生の頃とはかなり変わっています。
当時も今も人気上位の大企業を容赦なく直撃したのが新型コロナウイルスです。この先どうなるのか、不安は高まるばかりです。ただ、そんな不確実、不透明な時代だからこそ「確かな情報」が求められるのではないでしょうか。
新聞は事実として確認できたこと、裏付けが取れたものだけを記事として世に出します。新人記者が書いた原稿は先輩のチェックを受け、原形をとどめないこともしばしばです。そうやって記者は事実こそが新聞の命であることをたたき込まれます。
紙の新聞の最大の特長は一覧性です。大きな紙面にいろいろな記事が載っています。偶然目にした記事に心を動かされたり、時に新しい発見があります。興味のある事柄を検索する機能に優れたインターネットとは、また違う持ち味です。これからはアナログ紙面とデジタル空間の双方で、それぞれの特性を生かして読者とつながっていく時代だと考えています。
高知新聞は自由民権運動の系譜を受け継いでいます。作家の村上龍氏がかつて新聞にこんな一文を寄せていました。「百年以上続く老舗企業が生き残るために、変えるべきは時代の需要に応じた商品、社内における情報の共有の仕方などであって、逆に絶対変えてはいけないのは創業の『理念』だ」。
地方紙と全国紙の違いは読者との距離だと思います。報道や主催事業などへの反応が直接返ってきます。そこにやりがいを感じ、次へのエネルギーになります。「県民とつながり、県民の幸せを追求する」との理念の下、編集、新聞販売、広告など部署の枠を越えて働いています。
「書ける記者、稼げる営業マンを目指すのではなく、魅力的な人間になることを目標にしてください」。新しく仲間になった皆さんに、私はそう声を掛けています。そうすればおのずと結果はついてくると思います。
一度、高知新聞社のドアをノックしてみてください。待っています。